日々の呟きから子育てコラムまで。イラストレーターとファミリ―ライフエデュケータ-のコンビ「さえる」のブログです。家族支援学についても書いてます。
夫の協力度は同じ。違うのは……?
2014年04月29日 (火) | 編集 |
A子さんとB子さんは、どちらも赤ちゃんが生まれたばかり。二人とも、仕事をやめ、初めての子育てに奮闘中です。

 夫は揃って忙しく、なかなか子育てに協力してもらえません。

 たまーに、お風呂に入れてもらうのがせいぜいで、普段はまったくあてに出来ません。たまの休みも、突然のトラブルで呼び出されたり、冠婚葬祭が入ったり……。せっかく家族が増えたのに、悲しくなってしまう状況です。
 
それでもA子さんは、夫の状況を理解しようと努め、
「仕方がないよね」
 と笑います。

 一方B子さんは、いつも帰宅した夫と責めあいになってしまい、
「もう限界!」
 と、追いつめられた気分です。

 この違いは、いったいどこから来るのでしょう。

 A子さんが優しくて、B子さんがわがままだから?

 A子さんは、小さい頃から子守りをしていて、子育てに慣れているけど、B子さんは、大人とばかり過ごしていて、元々子どもが苦手だから?

 ……正解は、実は本人の資質の違いではなく、夫のかけてくれる言葉の違いなのです。

 A子さんの夫は、
「いつもありがとう、手伝えなくてごめんね」
 といい、B子さんの夫は、
「子育ては母親の仕事だろ、俺忙しいから任せるよ」
 という。A子さんの夫は、
「お風呂入れて、着換えさせて寝せておくから、ゆっくりしていていいよ」
 といい、B子さんの夫は、
「わかったよ、風呂いれるから、呼んだらバスタオルもってすぐ来いよ」
 という。

 子育ての相談で、深い悩みを抱えているなあ、と感じるお母さんの話をよくよく聴いてみると、結局は、必ずといっていいほど夫婦関係の悩みが芯に隠れています。B子さんの夫タイプを持つ妻が、みんな苦しんでいるのです。逆に、A子さんタイプは、たとえ悩みがあっても、最終的には、夫と二人でなんとか乗り越えていく、そんな印象があります。

 日本の男性は伝統的に口下手で、愛していても、優しい言葉をかけるのが苦手だったりもするのでしょう。子育てがそんなに大変だとは想像できないのかもしれません。

 だけど、男性の皆さん、どうか知ってください。ほんの少しのねぎらいの言葉で、子育て中の妻たちは、とてもとても救われるのだ、ということを……。

(2006年 北海道東神楽町 広報誌 に掲載)
ハハは見栄っ張り?
2014年04月27日 (日) | 編集 |
 6、7月は何度も東神楽町にお招きいただき、たくさんの素敵な「お母さん」達に出逢うことが出来ました。この場を借りて厚くお礼申し上げます。

 今回の講座はいずれも「トークショップ」。

ひとりひとり顔が違うように、親も子もひとりひとり違う。だから、一方通行の講演会スタイルでは、その個々に応じた支援を届けるのが難しい。

 その点、子育てについて、みんなでワイワイおしゃべりしながら学ぶこの講座では、双方向のコミュニケーションによってオーダーメードの支援を目指すことが出来ます。参加してくださった皆さんが、「ラクになった」「ホッとした」と言って帰ってくださることを目指して、頑張ったつもりですが、いかがだったでしょうか。

 ところで、東神楽に限らず、いろんな町で「お母さん」達と講座をしていて、いつも感じることがあります。

 それは、
「みんな、ずいぶん高度なことを子どもに求めているんだなあ」
ということです。

まだ、生まれてたった数年しかたっていないのに、完璧な子どもでないと、心配でしょうがないみたい。だけど、たった数年で完成した人間であれ、なんてそんなの無茶に決まっています。

それに、そんな小さいうちから人間が完成してしまっては、つまらないじゃありませんか。

にもかかわらず、お母さんたちは完璧な子育てを目指してしまう。

それはきっと、お母さんを不安にさせる情報が世の中には溢れているからなのでしょう。

子育て支援といいながら、支援ではなく「こうしなくてはダメ」「こうしたほうがいい」「こういう子が望ましい」という暗黙の強制が、お母さんたちを縛っているのではないかなあ。

そしてその子育ての完成形、理想形はいつでもどこでも、決まって

『明るくて活発で、友達に優しくて、勉強もスポーツも得意な子』。

「どうぞご安心を。そんな完璧な子どもなんていません!」

 と、言いたいところですが、ごくたまーに、そんな理想どおりの子どもがいるから驚きです。

 しかし残念ながら、自分の子がそうである可能性は、非常に少ない……(笑)。

 なのに、これがなかなか諦めきれないんだよねえ。かくいう私だって『勉強なんて出来なくていい』って頭でわかっているのに、「お嬢さん勉強できるのねえ」なーんて言われたくて、見栄はりたくて、中1の長女を塾に行かせようかな、なんて思っている今日この頃なのですから。

 そうか、みんな私と同じ、「完璧な子ども」の母になりたい見栄っ張りなのかも。
 
(2006年 北海道東神楽町 広報誌 に掲載)
逆向き子育てのススメ
2014年04月26日 (土) | 編集 |
 たとえば、

「いいかげん、オムツが取れてほしいんだけど……」
「母乳をそろそろ止めたいんだけど……」
「何とか泣かずに幼稚園に行ってほしいんだけど……」

 などという相談を持ちかけられたとき、私は「逆向き子育て」を試してもらいます。

 「逆向き子育て」とは、つまり、

オムツを取りたい→絶対取らない
母乳を止めたい→いつまでも飲ませる
泣かないで登園させたい→泣いてもいいし休んでもいい

 と、子どもに逆さまのアプローチをする方法です。これは上っ面だけではダメで、親自身が、心からそう思うことが必要です。

 まあ、モノには限度というものがありますから、母乳の相談が小学校高学年のお母さんのものなら、このやり方は薦めません。また、仕事や介護などがあれば、子どもがいくら泣いても「園を休んでいい」というわけには行かないでしょう。

 というわけで、万人に当てはまるとは限りませんが、事情の許す範囲で一度試してみる価値はあります。このやり方は、かなり効果的ですから。

 たぶん、それはこういう理屈。

 ほら、できものや傷、皮膚炎などができたとき、気になっていろいろ治療したりしてもなかなか直らないことってありますよね。でも、

「まあいいや、こんなもん気にせずに暮らそう」

 と開き直って、そのことを忘れるくらい他のことに打ち込んで過ごすうちに、気がついたら、いつのまにか、すっかり治っていた……そんな経験はありませんか?

 これと同じで、不思議なことに、心配事を気にせずむしろ受け入れてしまうと、それが自然消滅してしまう、ということが、子育てにもよくあるのです。

 かくいう私も、実は長男(小4)に、
「せっかく柔道頑張っているんだから、毎大会メダルを取れ!」
と、いつもハッパをかけていたのですが、ふとある日、自分の眉間の皺に気づいて、

「メダルがなんだ。まだ小学生なんだから勝ったり負けたりでいいんだ!」
 と、すっきりさっぱり気持ちを切り替えました。

 すると、なんと長男は、前より晴れ晴れとした顔で、一層熱心に練習するようになったのです。ホントよ!
 
 そこで、長女(中1)にも、
「勉強なんてしなくていいよ!」
 と言ってみたら、こちらの方は、本当にぜんぜん勉強しなくなってしまい……(笑)。あれ、おかしいな?

 子育ては、一筋縄ではいきません。


(2006年 北海道東神楽町 広報誌 に掲載)
⑧おやしえんのキセキ
2014年04月20日 (日) | 編集 |
(ここは、ファミリーライフエデュケーターのマミが、今から親支援・子育て支援・家族支援を始めたいなあっていう人にお贈りするHOW TOでーす)

 おやしえんを始めるなんて大それたこと、じぶんにできるかなあ、と心配をしていませんか。

 あるいは、そんな小さなことをしたってしかたがないかなあ とためらっていませんか。

 今活躍する子育て支援者たちも、みんなそうだったんじゃないかなあと思います。
 でも、それでも、どうしても必要だっていう気持ちが嵩じて、みんな衝き動かされるように活動を始めたのだと思います。

 そうなんです。

 今では華々しく活躍する数々の子育て支援NPOも、元々は、みんな小さな地域活動でした。それが日を重ねるごとに少しずつ大きくなって形になっていったのです。

 たとえば、我が地元の、複数の子ども家庭支援センターや子育てひろばを区から受託運営しているNPOの手をつなご

 サイト内にも書かれているように、最初は小さな”中高年のボランティアグループ”でした。

 今では全国的に有名な、横浜のびーのびーのが、ひそかに産声を上げたころのことも覚えています。

 びーのびーののサイトにも書かれていない、90年代初頭のお話。
 当時は、子育て広場という概念はなく、補助金制度もなく、利用者はお金を払って場に参加していました。

 これらの団体は、ニーズに応え、形を整え、必死に走り続けているうちに、いつの間にか、地域になくてはならない存在になりました。

 まあ、わははネットのようにいきなりフリーペーパーを創刊しちゃうツワモノもいますが。それだって、代表の、その前段階の活動があってこそ。

 それに、上記の例のように、必ずしも大きくならなくてもいいし。

 私の大好きな日常生活支援サポートハウスは、12年たった今でも、設立当時と何も変わらず、法人格も取らず、12年たった今でも、同じ支援を頑固に守り続けています。今だにウエブサイトだってないんだからww。最高だww。



自分のスタイルで、
Make a difference

  
 

 きっと、大事なのは、続けること。

  
  

「謝らないで…」
2014年04月19日 (土) | 編集 |
 初期の子育てコラムを掲載するにあたって、いま読み返すと、なんだか不遜な感じがして、「ごめんなさい」と添えたら「謝らないで」と寅嶋(桜井)静香がDMをくれました。
「マミさんに励まされた人はたくさんいます」と。嬉しかった。
 そういえば、私にファンだといってくれる人がいたんだっけなー、ファミリーライフエデュケーター全盛期には…。


 
 先日、久しぶりに息子が幼稚園の時のママ友と飲みました。みんなから口々に言われました。「あんたんちの子どもたちは私たちが育てたんだよ」と。
 子育てコラムを書く前、ファミリーライフエデュケーターの資格を取るために英文と格闘していた日々の仲間です。
 幼稚園の園庭で、公園で、誰かの家で…、私がプリントアウトしたライアソン大学のweb教材に集中しているとき、いつも彼女達が、私の幼稚園の子だけでなくその姉弟の面倒さえ見ていてくれました。
 改めて優しい友人たちに感謝です。



 今日は、ホームレスの授業づくりネットワークの皆さんと会いました。
 あいかわらず、もやいのカフェは盛況で、北村年子氏は魅力的で、若い新しい友達もできました。
 帰り道、ヨーロッパ旅行気分になれるお店も見つけました。

 幸せにいっぱい会えた日だったな。





 今日に限らず、とにかく、いろんな人にたくさんのギフトを頂いてきた人生なんで、そろそろ、マイペースでわがままな生き方を返上して、もうちっと、世のため人のために頑張んなきゃいけないなあ、と思ったのでした。

私が子どもたちに伝えたいこと
2014年04月12日 (土) | 編集 |
 また、小学校教師の職にありついて、新しいクラスを持つことになった。
 
 3年生。

 新学期早々、子どもたちから様々な訴えが。

「せんせー、××くんが○○しましたー」
「△△くんが、□□してくるんですけどー」
etc etc
みんな、自分が正しくて相手は間違っている、あんなことするなんて信じられない、自分は正義をしょっていて、悪は正されるべきだ、という思いを満面に浮かべて、まったく、こんな世の中は嫌だ、というような顔で眉をしかめて、”先生”に必死で訴えてくる。

 そりゃもちろん、××くんや△△くんがそうしてしまうところにも、思いを寄せて指導するけれど、

 鬼の首を取ったかのように言ってくる子たちにも、

 一年かけて、

 ものごとは、たんじゅんに、ただしいこと と そうでないこと に分けられるもんじゃないんだよ

 できるようになるのが はやいひととおそいひとがいるんだよ

 相手を赦す 気楽にやる っていうしあわせだってあるんだよ

 そして

 よのなかは、けっこうたのしくて、そうすてたもんじゃない
 ねっからわるいひとなんて、そういるもんじゃない 

 ってことを
 
 じっくり つたえていきたいと思う。

そのほうが、彼ら彼女らも、きっと生きやすく、楽しく、幸せになるはずって思うんだ。